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2009年4月15日 (水)

「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」

久々に「読んだ本」。
「会社人生で必要な知恵は全てマグロ船で学んだ」著者:齋藤正明(マイコミ新書)

会社の命令で40日間マグロ船に乗り込んだ著者。船の上と言えば、他に逃げ場のない閉ざされた空間。そこで著者が見聞きした、仕事観やコミュニケーション術などを綴った本、と簡単に言えばこんなところ。

コミュニケーションに関する記述は既知のものが多かったが、私が最も印象に残ったもののひとつは、釣り上げたマグロの処理の仕方。船に上げたら、すぐに頭から背骨沿いにプラスチックの長い棒を突き刺して、神経を壊して体の動きを止める。そうしないと、マグロが船上で激しく暴れまくって体内の温度が50℃を超えてしまい、内蔵が「焼けて」白くなってしまうのだそうだ。

そのあとマグロは、かなりむごい感じで内臓を剥ぎ取られた後、冷凍されて最終的には私たちの食卓に、というわけだが、著者の次の記述が心にしみた。

以下引用--------
「マグロの刺身はスーパーで手軽に買えますが、そうできるのは、マグロがむごい死に方をしてくれているからです。それは牛や豚も同じことなのでしょう。「いただきます」という言葉には、料理をつくってくれた人に対する感謝だけではなく、「あなたの命をいただくおかげで、私は元気でいられます」という感謝の気持ちが込められているといわれますが、マグロ船ではその意味がよくわかります。----------引用ここまで


広い広い海のどこにいるのかわからないマグロや、人間にはコントロールできない天気、その他モロモロの思いもかけないアクシデント。こんな相手に囲まれて、海の上で何十日もすごす漁師たち。彼らは、自分の仕事をきっちりこなしつつも、それでもどうにもならないこともある、というある種悟りを開いたかのような姿勢で毎日を送る。

この本のタイトルは「会社人生で必要な・・・」だけれど、「会社」を削除して「人生で必要な・・・」としてもいいんじゃないかと思う。

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コメント

自分自身で体験し、感じた事って人生を変えるほどの力にある事があるよね。そういうことを他の人に伝えられるエネルギーになるということが、素晴らしいと憧れを抱く今日この頃です。

自分が体験できないことも、読書で疑似体験できる。本を読むって楽しいなぁと、私が思う瞬間です。

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