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2009年3月17日 (火)

「断る力」著者:勝間和代

第4章にきて、この本を読んでよかったと思った。
「断る力」というタイトルから、私はこの本の趣旨を自分本位に周りからのオーダーを取捨選択していくノウハウ本、と捉えていた。
実際、大雑把に言ってしまえば「自分本位に周りからのオーダーを取捨選択していく」ことを説いているのだけれど、そうすることで行き着く先というのが、奥深かった。狭い意味での「自分本位」からは程遠い、大きな視点がそこにあった。


自分の得意分野以外は「断る」。その結果、自分の得意分野に注力する時間が確保できて、得意分野の結果の質が上がっていく。このサイクルを、自分だけでなく周りの人も築くことが出来たらどうなるか。得意分野はそれぞれ異なるわけだから、より研ぎ澄まされた「得意分野」をお互いに補完しあって互いの力がより発揮できるようになる。

「日本を変えよう」を読んだときも思ったのだが、勝間氏の「社会は変わる」という強い思いが私にはとてもピュアに感じられて、心を動かされる。自分を振り返ると、変わらなければという思いはあるものの、いやーどうせ変わらないからと、できるだけ「変える」ことにエネルギーを注がないように思考・選択していくことを積み重ねている。

この本は最後に、「間違った社会にNOを言える力を養いたい」という項で締めくくられているが、勝間氏にはこれからも「変える」ことの必要性を啓蒙し、また「どうやったら変えられるのか」を具体的に示していってほしい。


特に私は勝間氏に、「日本人の働き方を変える」ことへの強力な関与を期待している。「断る力」を身につけた個々人が、得意分野の力を発揮して総体としてレベルがあがる、という枠組みが仕事の仕方として標準的になれば、長時間労働という働き方を消滅させるのに十分だと思うのだ。


勝間氏はこの本で、自己啓発書には同じようなことが書かれているが「読んだら、必ず、何かひとつでもいいから実行してみましょう」とゴシックで書いている。では私は何をしようかと考えた。今までは、上司からちょっと疑問符がつくような指示が下りてきても、対案を出して議論する時間がもったいないからとりあえずやった方が早い、と右から左へ流していた。これからは、「こうしたら自分の無駄な作業もなくなるし、結果もよくなる」という対案がないのかどうか、ちょっと立ち止まって考えてみる癖をつけたいと思う。

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コメント

新聞の下欄に載っているこの本、気になっていました。

私の場合、20代のときには断る力が備わっていなくて(きっとそれは自分に自信がなかったし、その判断が出来なかったほど未熟だったからだとおもうが)痛い目にあってきた。

きっとそういうことを若い時にしてきたから、現在、「断る力」の必要性も意味も実感するのだと思うし、そういう力もついてきたのかと思う。
また、読み終えたら一読させてください。よろしく。

「断れる=自分に自信がある」、そのとおりだと思います。そして確かに、20代の頃と比べれば、「断る力」をうまく消化できそう、というのは私も実感としてあります。
・・・ところで、この本は借り物で、もう返してしまったの。ごめんよ・・・。

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