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2009年3月 4日 (水)

『ルリユールおじさん』著者:いせ ひでこ

『ルリユールおじさん』著者:いせ ひでこ (理論社)

これは、姪に絵本をプレゼントしようと思って本屋の絵本コーナーをふらついていたとき、目に留まった絵本。
赤や黄色など明るく元気な色づかいの表紙が並ぶ中、ブルーグレーが主体の水彩画の表紙は目を引いた。

立ち読みした。
感動した。
自分用に買おうかな・・・とかなり迷ったが、結局レジへは進まず帰って来た。
帰宅して、やっぱり忘れられずにアマゾンで注文した。

これまで私は、自分が生まれてから死ぬまでの期間を、ひとつの完結したものと思っていた。私個人の人生という視点でみれば間違ってはいない。
ただ最近、親の親のそのまた親からずっとずっと続いている流れの中のごく一部の期間だ、とも考えるようになった。

これは、姪が生まれてから強く強く感じている。
おそらく30数年前に私や妹がやっていたようなことを、姪がまた繰り返している。
そして、姪の母である妹も、私たちの母親がやっていたようなことを、これまた繰り返している。
人間が生きるというのは、日々個別にいろいろな問題はあるけど、大きな視点で見れば、基本的には「次へつないでいく」ということなのだなぁと思うのだ。

で、この『ルリユールおじさん』。
パリにすむ本作りの職人のおじさんと、本が大好きな女の子の物語だ。本作りの職人さんも、時代の流れでほんとうに希少価値になっているそうだが、本作りは人間の知識を次へつなぐ大事な仕事だ、とまさに職人魂にあふれるおじさんの姿勢が、気持ちよくて頭を下げたくなる。
目の前の小さなことで煩わされそうになったら、そのたびに読み返したくなる本。

それから、この絵本にこれでもかと出てくるパリの町並みの絵が、私は最高に好きだ。
作者のいせひでこさん、こんな素敵な絵本を作ってくれてありがとう。

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